妊娠・出産・育児の母への移行期は思春期と似ている

子育て応援団「はぐプラス」です。

女性が妊娠し出産することは大きな喜びでもあります。
またそれに伴って精神的・肉体的にも
大きな負担や葛藤をかかえることにもなります。

自分自身の二人の妊娠・出産・育児を振り返っても
いろいろあったなと思い出します。
一人目の時は何もかもが初めてのことだったので
自分の体のこと、おなかの子の成長のこと
生まれたらまた一つひとつが気になったものでした。
二人目の時は精神的には
「まあ子育てってこんなものかな」という余裕がありましたが
肉体的にはつらいものがありました。

こうした妊娠・出産・育児の悩みを抱えた女性を
支援してきた女性の精神科医サック先生のお話が
とっても参考になるのでここでご紹介します。

サック先生は産後の母親から不安やつらさなどの
不愉快な状況の相談を数多く受けていました。
なんとかそれをよくしていきたいと研究をし
ダナ・ラファエル先生が書いた論文から
役立つ枠組みを見つけたそうです。

それが「マトレセンス=母」への移行期です
出産した母が体験する現象は
「思春期アドレスセンス」のそれと似ていると言います。

どちらも
自分自身の身体な心の変化を体験する
そしてその人の感情の在り方や
世の中への適応の仕方が大きく変わる時期
ということです。

出産し子どもを持って
これまで自分自身が抱えていた「わたしらしさ」と
「母としての私」との葛藤が存在する

この相反する気持ちがあるのが普通で
恥じることでないことを知っていたら
孤独感は安らぎ
周りから非難されると感じることも減る

そして友人、パートナーなどと
こうした経験を話す合うことで
この時期を上手に乗り越えていける

この時期をうまく乗り越えることで
子どもと女性自身を人間らしくしていく

とおっしゃっています。

女性の精神科医サック先生の回のお話の全文は
以下から見ることができます。
日本語字幕で見れますのでご安心ください。

Alexandra Sacks’ TED talk
"A new way to think about the transition to motherhood"